インバーターは周波数を変換する装置で、入力した電力の周波数を任意の周波数として出力することができます。電化製品から大型モーターまで、いろいろなところで使用されています。
インバーターで商用周波数の50Hzや60Hzを変化させると、モーターの速度を変化させたり、ちらつきの少ない照明が可能になります。
ビルや工場ではたくさんの3相誘導電動機を使用しています。水や液体を搬送するポンプ、空気を送るファン、エレベーターを動かすモーター等、設置目的は多岐にわたっています。
3相誘導電動機の回転数は周波数に比例します。3相誘導電動機の回転数をN、周波数をf、3相誘導電動機の極数をPとすると
N=120f/P [rpm]
となります。つまり、3相誘導電動機は周波数を変化させることで、速度が制御できるのです。
水を送るポンプがあったとします。
ポンプのモーターが一定の速度で運転していると、ポンプで送り出す水の量も一定です。
図1

図1はインバーターがついていないポンプです。
水槽からポンプで水をくみ上げて送り出しています。送り出す水を減らすには、バルブを絞るしかありません。
図2

図2はインバーターを設置したポンプです。
インバーターでモーターの回転数を変化させることによって、ポンプが送り出す水の量が変化します。
周波数を半分にすれば、送り出す水の量も半分になります。
電源が100V50Hzの場合、電圧が0.01秒で0Vから141Vまで変化し、次の0.01秒では141Vから0Vに変化します。この電源に照明をつなぐと、電圧の変化によって照明の発する光の量も変化します。この変化は速いため、光の量の変化を人間がはっきり認識することは難しいですが、なんとなくちらついていることを無意識のうちに感じてしまいます。これは目の疲れに影響します。
インバーターで周波数を上げ、光の量の変化を人間が感じないくらい速くすることによって解消することができます。
インバーターの内部は大きく3つに分けられます。
図3

図3はインバーターの内部の概要図です。
入力から入った交流電圧はコンバーターで直流に変換されます。これを整流といいます。
この段階では、完全に一定電圧の直流にはなっていません。単に交流の−側を+側に反転させた状態です。これを平滑回路で一定の直流に変化させます。そしてインバーターで再度交流に変換します。
ポンプの送り出す水量を減らすには、@バルブを絞るか、Aインバーターで周波数を下げるという2つの方法があります。
@バルブを絞る
これはバルブを絞ることによって、水の流れを妨げることによって水量を減らします。これはわざと配管抵抗を増やして、ポンプがした水を送り出すという仕事の一部を損失に変えています。自転車にたとえると、ペダルを全力でこぎながら、軽くブレーキを握って速度を制御している状態です。
Aインバーターで周波数を下げる
これはポンプの回転数を下げることによって水量を減らします。自転車にたとえると、ペダルをこぐ速さをゆっくりにして速度を制御している状態です。
よってポンプの送り出す水の量を変化させる場合はインバーターを使用した方が省エネルギーになります。この省エネ効果はポンプだけではなく、ファンやベルトコンベアなどモーターを使用していれば省エネになります。
モーターを必要な回転数に制御することで、モーター自体やポンプ・ファンなどモーターで動いている機械の軸受等の部品の長寿命化が期待できます。
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